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ワーケーションとは? ワークライフバランスを実現する新たなリモートワークの形

ワーケーションとは? ワークライフバランスを実現する新たなリモートワークの形

「ワーク(働く)」と「バケーション(休暇)」を合わせた造語であるワーケーション。近年、
リモートワークの導入が進むにつれ、注目を集めるようになった新たな働き方のひとつです。ワーケーションには、ワークライフバランスの実現のほか、リゾート地の観光需要喚起といったメリットもあり、国も導入を勧めています。ただ、実際のところ、導入にこぎ着けるにはいくつかの問題点が考えられます。そこで、今回はそもそもワーケーションとはどういったものか、その特徴や求められる背景のほか、メリット・デメリット、導入のポイントなどをお伝えします。

ワーケーションとは?

「働き方改革」の号令のもと、新型コロナウイルス感染拡大以前より少しずつ導入する企業が増加していたリモートワーク。スマートフォンやタブレットといったモバイル端末の発達で、自宅のほか、サテライトオフィスやコワーキングスペースなど、オフィス以外でも働くことができる環境が整いつつあります。

ワーケーションも大別すればリモートワークのひとつですが、違いは2点あります。休暇取得とセットである点と、一定期間だけリゾート地や地方に滞在して働く点です。

リモートワーク自体もワークライフバランスを実現する要素が含まれています。しかし、基本的には働く場所がオフィスから自宅やサテライトオフィス、カフェに変わったにすぎません。

これに対し、ワーケーションは休暇を取ることを前提に働くもので、仕事と平行して休暇を取得します。そのため、働く場所も休暇中のホテルや旅館など自由に選択可能です。ワーケーションは、働く場所の範囲がよりダイナミックに広がる点が、大きな違いといえるでしょう。

 

ワーケーションが注目を集める背景

今、ワーケーションが注目を集めている背景には、リモートワークの増加に加え、新型コロナウイルス感染拡大も大きく影響しています。2020年8月、株式会社リゾートノートが発表した「コロナ禍での別荘検討者の動向変化に関するデータ」によると、2020年7月の物件の問い合わせ数は前年同月比で3.7倍、サイト訪問者数も2倍と大きく増加しています。

2019年に比べて大きく増加している要因としては、緊急事態宣言によってリモートワークを体験した多くの人々が、これまでの住環境を見直しているのではと推測されています。伊豆・軽井沢・那須といったリゾート地の人気も高く、リゾート地から働く形が増える可能性もあるでしょう。

また、貸別荘(バケーションレンタル)への関心を示すデータ(2020年9月時点~出典:エクスペディア・ジャパン社)もあります。別荘は一般的なホテル、旅館に比べ3密を避けられることもあり、貸別荘でリモートワークを行うなど、Withコロナ時代の生活様式の変化において、今後、多くの需要が生まれるかもしれません。

新型コロナウイルス感染拡大により、リモートワークが増加。リモートワークでの仕事を経験した結果、住環境の見直しを考える人が増え、同時にリゾート地から働く「ワーケーション」にも注目が集まるようになっています。

ワーケーションを導入するメリットとデメリット

ワーケーションの導入は従業員にとってプラス面が多い一方で、企業にとっては労務などで課題もあります。ここでは、具体的なメリット、デメリットを見ていきましょう。

ワーケーションのメリット

  • 家族や友人との時間、プライベートな時間の確保がしやすくなる

ワーケーションは、一人もしくは家族や友人と一緒に旅行しながら仕事をするスタイルです。そのため、従来のオフィスワークやリモートワークでは難しい、家族や友人と過ごすプライベートの時間を確保しやすくなります。

  • 休暇を取ることでリフレッシュ効果が生まれる

リゾート地でゆっくりと休暇を取ればリフレッシュ効果が生まれ、生産性向上も期待できるでしょう。

2020年6月から7月にかけて、株式会社NTTデータ経営研究所、株式会社JTB、日本航空株式会社が、慶應義塾大学、島津 明人教授の監修のもとに行った、「ワーケーションの効果検証実験」。これを見ると、ワーケーション実施中のパフォーマンスが20.7%上昇したという結果が出ています。さらにこの効果は終了後も持続しているという結果もあり、ワーケーションはモチベーションの向上に効果的といえます。

  • 休暇が取りやすくなり、従業員のモチベーションアップにつながる

日本は欧米に比べ、長期休暇が取りにくい傾向があります。しかし、ワーケーションを実施した場合、例えば、4日は仕事をして3日だけ休むといった形であれば、実質有給を1日取得するだけで1週間の旅行も可能です。こうした自由な働き方ができるようになれば、従業員のモチベーションアップにもつながります。

ワーケーションのデメリット

  • 通常のリモートワーク以上に勤怠管理が困難になる

旅行先での仕事となるため、オンとオフの区別をしっかりと付けられないと、ついダラダラとしてしまう可能性もあります。

従来は休暇中であれば、緊急時に業務連絡がつかないケースがあっても仕方ないとみなされることもありました。しかし、ワーケーションは休暇が前提で仕事と休みの境目が曖昧です。企業側としては、必要時にすぐに連絡がとれない、勤怠管理が困難になってしまうという問題があります。

  • ネット環境の整備やセキュリティ面の確保が難しい場合もある

自由に好きな場所で働けるのがワーケーションのメリットですが、常に業務連絡が取れる環境であることが大前提です。そのため、訪問先によってはWi-Fi環境の整備やセキュリティ面での不安がある場合も出てくるかもしれません。

ワーケーション導入のポイント

ワーケーションを導入するためには、前項で挙げたデメリットの解消が必須ですが、具体的には次のようなポイントが考えられます。

  • ワーケーションのためのルール策定

休暇中に急ぎの仕事をする際の報酬、勤怠管理の方法、セキュリティ対策などワーケーションを実施するうえで必要なルールの策定を行います。

  • 企業、社員ともにこれまでの意識を変える

ワーケーションはこれまでにはなかった新しい働き方です。そのため、従来の意識のままでは、不満や問題点が目に付き、なかなか導入に踏み出せないでしょう。新しい制度を導入するには、企業、社員ともに意識を変える必要があります。

例えば、「旅行先でまで働きたくない」という反発であれば、「ワーケーション制度があれば、長期休暇を取らなくても長期旅行が可能になる」と発想をプラスに転換してみてはどうでしょう。

前出の「ワーケーションの効果検証実験」でも、ワーケーションで仕事のストレスが37.3%低減し、その効果は終了後も持続するという結果も出ています。マイナス面ばかりを懸念するのではなく、プラスの効果を自社でも出せるようにするにはどうするべきか、前向きに検討するほうが建設的だといえるでしょう。

  • リモートワークやワーケーション向けの補助金・助成金を活用する

ワーケーション先となる各地方自治体では、地方への移住を誘致するため、滞在費や交通費を助成するリモートワークやワーケーション向けの補助金・助成金が出るケースもあります。この制度を活用すれば、コスト面での負担を軽減しながらワーケーションの実施が可能です。

ワーケーションによって実現するワークライフバランス

国が推し進める働き方改革に加え、少子高齢化による人手不足解消策として、従業員満足度の向上、モチベーションアップが重視されるようになっています。ワーケーションの導入はいくつかの問題点はあるものの、企業と社員の理解とルールの遵守があれば、決して難しいものではありません。

リモートワークの増加により、従来の働き方が大きく変わろうとしています。ワーケーションもそのひとつで、社員のワークライフバランスを実現させるうえでも欠かせない施策といえるでしょう。

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