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最短で効果的にDXを推進する方法

最短で効果的にDXを推進する方法

最近、しばしば耳にする「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。デジタル時代の今、企業規模や業種に限らず、政府も含めたすべての企業や団体にDXの必要性が問われています。例えば、経済産業省でもDXを取り入れており、これまでの行政に関わる文書や手続きの単なる電子化から脱却すると決意表明しています。IT・デジタルの徹底活用で手続きを圧倒的に簡単・便利にし、国民と行政双方の生産性を抜本的に向上させるほか、データを活用し、よりニーズに最適化した政策を実現するとのことです。しかし、いったいDXとは何なのでしょうか?その基本から比較的ハードルの低いDXのファーストステップまでをお伝えします。

DX(デジタルトランスフォーメーション)について改めて知る

まず、改めてDXについて考えてみましょう。

DXとは?

経済産業省では、DXの定義を「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」としています(経済産業省「DX 推進指標」とそのガイダンスから「DX 推進指標」における「DX」の定義より)。業務のIT化や、古いITシステムを更改するといったこれまでのIT戦略とは異なり、顧客の求める方法で、販売やサービスの変革や利便向上を目指したデジタル技術であり、DXの導入によって競争力を高める必要があるとしています。

DXが求められる背景

総務省の通信白書にもある通り、過去20年間でPCからスマートフォンへとデジタルツールが変化する中、端末の普及率も上昇し、多くの情報はデジタルの状態で流通するようになりました。

また、少子高齢化の進展による労働人口減で、企業内では人的リソースの効率的活用が求められているという背景もあります。労働人口が減少するなかでデジタルを活用したビジネススタイルを積極的に取り入れ、営業やサービスの可能性を拡大していくことが求められているのです。その結果、BtoC、BtoBを問わず、DX対応を怠ると顧客対応や業務の効率化で差がつき、結果として競争力のない企業となってしまいます。

本格化するDX

このように、デジタル時代の今、競合に後れをとらないためには、好むと好まざるとにかかわらずDXに対応せざるを得ないのが実情です。

企業がDXを導入すべき理由

ネットで商品の購入やサービスの予約をするようになった現代、ネット販売の窓口を一切もたない企業があったとすれば、その分だけ売り上げ機会を喪失させることになるでしょう。一方で、ライバル企業が利用者の要望に応じた購買スタイルを的確に用意していたとしたら、競争力の差は歴然です。さらに、同業他社間だけの競争にとどまらず、異業種企業がデジタル技術により、既存のビジネスモデルを覆すような新しい商品・サービスを手に参入してくるケースもあります。

DXの推進として、多くの企業で実施できることとして、オンプレミスによる自前のストレージシステムの確保から、クラウドストレージへの置き換えが挙げられます。オンプレミスに比べるとクラウドは初期導入費用を抑えられるとともに、拡張性に優れ、導入にかかる期間を短くすることが可能です。これはDXを進めるうえでも重要な考え方で、どの企業でもICTを利用し、DXを推進できるチャンスが訪れているともいえるのです。

また、DXはBCP(事業継続計画)対策でも効果を発揮します。最近の例では、新型コロナウイルス感染症への対応・対策として、テレワークやWeb会議をスムーズに導入できた企業と、そうでない企業に分かれました。スムーズに導入できた企業の多くはDXへの理解・意識が高く、無理なくテレワークに移行でき、感染リスクの削減とビジネス機会の減少を極力抑えるような行動がとれたといえます。

DXのビジネスへの生かし方

会社の状況や目的によっても「DX」の在り方、ビジネスへの生かし方は千差万別です。例えば、マイクロソフトは、それまで買い取りのみだったOffice製品をユーザーの利便性向上のために、クラウド上でアプリケーションを利用できるようにしました。また、メルカリのケースでは、消費者同士が売り買いをする場をスマートフォンの普及に合わせて提供したことで、多くの利用者を獲得しました。いずれもDXによりビジネスを拡大した企業の例です。

そこまでの成功がなくても、前述した新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークへの移行や、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による事務処理の効率化、日常の業務の管理や分析にIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を活用して成果を上げることなども、DXの生かし方のひとつといえるのです。

DXが進まない原因

電通デジタルと日経BPコンサルティングが2019年に実施した日本企業のDXの調査においては、日本企業の70%がDXに着手しているという結果になりました。しかし、多くの企業では着手したばかりで、まだDXを充分に進められていないという見方もあります。続いては、日本でDXが進まない原因と、DXを推進するポイントについて見てみましょう。

既存のシステムや業務プロセスへの固執が原因

原因のひとつとして、既存のレガシーなシステムやそれに合わせた業務プロセスへの固執が指摘できます。現在のシステムや業務の処理方法、そして営業やサービスのスタイルでも、これまでどおり仕事を進めていくことができてしまうためです。そこが落とし穴になり、改善・改革、新しい仕組みへの移行に後れをとってしまうのです。

これには、経営者や幹部の考え方、社風なども影響しています。例えば、「営業は足で稼ぐもの」、「対面での接客が一番」、「紙文書による押印承認が間違いない」というようなこれまでのビジネス文化を継続しようとする考え方が根強いと、思い切ったITへの移行の妨げになることもあります。

そして、大きな問題となるのが、DX推進の予算確保の難しさと、実行するスキルをもったIT人材の不足です。

とはいえ、DX対応を先延ばしにした結果、ライバルに先を越されてしまえば、IT予算を確保するための原資となる売上や利益が損なわれてしまいかねません。DX予算の確保を、ますます遠のかせてしまうことになるのです。

また、IT人材の確保の面でも、先行きの技術者不足などを考えると、やはり将来DXに明るい人材が確保できるという保証は難しく、技術者の確保に先手を打っていかなければならないのです。DXによりIT業務についても効率化を図り、少ない人数でも運営できるような体制に移行していく必要があるのです。

このように、DX対応は喫緊の課題だといえます。

また、先の電通デジタルと日経BPコンサルティングによる調査では、DX推進の結果として「成果あり(非常に成果あり・成果あり・ある程度の成果ありの合算)」と答えた企業は全体の56%を占める一方、「成果なし(あまり成果なし・成果なし・全く成果なしの合算)」とした回答数は17%にとどまります。この結果は、DXを進めることで効果が期待できることを表しており、ここからも取り組んでみる価値はあるのではないでしょうか。

DXを段階的に進める

それでは、どのようにしてDXを推進していくのが間違いないのでしょうか。

ビジネス拡大のための新しいインフラをDXで構築することや、AIを導入した顧客対応の導入などは、初歩としてはハードルが高いといえるでしょう。

そこでもっとも導入しやすく、かつ着実に効果を得られるのが、書類の電子化です。そこから着手し、データ化された情報をシステム上へ移行するだけでも、分析が容易になります。書類の電子化はデジタル化を進めるうえでの基本中の基本ですが、これらが実現してはじめて、次のDXのステップに進めます。

このように、段階的に、「DXの対象にしやすいもの」かつ「効果がすぐに得られるもの」から進めていくことがポイントです。

業務分析、情報の電子化、業務の効率化から着手

一方で、まずは現状の業務の分析からはじめるのもひとつです。コンサルティング会社へ業務委託すると時間やコストもかかるのですが、そこもDXとしての発想で省力化、短期化、データ化し、可視化してみる方法があります。それがNTT印刷の「まるごと電子化 AI業務分析サービス」です。業務分析では、どの部署の誰が、どのような業務にどれだけ時間をかけているかというデータが必要ですが、それを各自のコンピュータからデータとして収集し、AIの力で分析するものです。

また、情報のデジタル化のひとつとして、紙でやりとりされる取引伝票類の運用を、AIを搭載したOCR(AI-OCR)で電子化してしまう方法があります。近年では、企業内の大半の文書はコンピュータで作成されデジタル化がなされていますが、例えば、請求書や契約書などは紙でやりとりされることが多く、電子化の遅れを招くボトルネックとなっているケースが多いのです。紙による運用からデジタルにシフトすることで、紙の書類の管理・保管コスト、人による再入力の手間の削減が可能で、そこから生まれたリソースをコア業務に投じることができます。そして、これはDXの基本である情報のデジタル化から生まれるメリットでもあります。

基本的かつ重要なファーストステップは、電子化された業務基盤を確立すること

過去から引き継いできたオンプレミスを中核とした既存のレガシーなシステムと、それに合わせてこれまであまり見直してこなかった紙の書類を中心に運用するレガシーな業務体制をデジタルへシフトさせるだけでも、DXの第一歩といえます。それが無駄なコストの削減や、ビジネス環境の変化に合わせられる柔軟さの獲得、従業員のコア業務への集中度を高めるという効果を生みます。これが将来に向かってのDX推進のための重要な基盤になるのです。

参考:

業務効率化・働き方改革のお役立ち資料

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