データ入力はBPOで効率化!OCRの活用についても解説

データ入力業務は、簡単な業務ではあるものの、実際に行うと意外に時間がかかってしまうため、BPOによって効率化できる代表的な業務のひとつです。今回はデータ入力業務を内製と外注で行った場合のメリットやデメリット、OCRを活用した業務効率化について解説します。
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データ入力が必要な業務
データ入力業務とは、顧客データや回収したアンケート結果の内容、伝票、会議の議事録などを、利用しやすいデジタルデータに変換していく業務をさします。
企業の扱う様々な情報をシステムに入力する業務は、データを活用する現代のビジネス活動に決して欠かせません。
ここでは、一般的にデータ入力が必要とされるものを取り上げてみましょう。
名刺情報の入力
- マーケティングや営業活動などを通して入手した名刺を有効活用するためには、名刺に記載されている情報をデータとして利用できるように、決められたフォーマットに入力していく作業が必要です。
- 企業名、部署名、役職名、氏名、電話番号やメールアドレスのほか、郵便番号、住所、代表電話番号、ホームページURLなどの顧客情報を、あらかじめ決められた項目について、フォーマットに従って入力していきます。
顧客データ入力
- 紙媒体で顧客リストを管理している場合には、情報の更新に手間が掛かることや、紙自体の劣化や紛失の心配がある上、情報の共有や展開といった活用が不便であるといったデメリットがあります。これらを解消するために、顧客管理システムを用いて顧客情報管理を行う企業も少なくないでしょう。
- その際に必要なのが、顧客情報のデータ入力となります。データ入力は完了後も、情報変更の発生都度、情報を更新していく必要があります。
- 名刺情報の入力と同様に、データ化する項目とフォーマットを設定し、それに沿って入力していく作業が一般的です。
アンケート入力
- アンケートは、その結果をいかに活用していくかで真価が問われます。そのためには、アンケート結果をデータ化するデータ入力業務が重要となります。
- アンケート入力の場合、選択式の設問に対する単回答や複数回答、あるいは、手書きのフリーアンサーなど、アンケートのタイプによって入力業務の負担は非常に大きく変わってくるでしょう。
申込書入力
- セミナーや説明会、トライアルなどの申込書、あるいは、イベント参加者に記入してもらうことによってでき上がった名簿などは、見込み顧客のリストとしての活用が期待されます。それらがデータ化されていると、フォローアップの展開もより容易になり、購買意欲の高い見込み顧客の抽出へつなげることができます。
大切な見込み顧客の情報を有効活用するためにも、データ入力は必要なのです。
内製と外注のメリット・デメリット
データ入力業務の実施には、自社で行う「内製」と、社外の業者に任せる「外注」があります。両者ともにメリット、デメリットがありますので、ここで確認しておきましょう。
内製
メリット
- 内製の最大のメリットには、コストが安価になる可能性があることが挙げられます。ただし、データ入力にはかなりの人手や時間を要する場合もある為、逆にコストが高くなってしまうケースもあります。コストに関しては見極めが必要です。
- 自社内で行うことから、急な変更対応に融通が利かせやすいことも挙げられます。入力フォーマットやデータ分析用のデータ抽出などについての複雑な要望があったとしても、関係する担当者同士が相談する時間を設けることも容易でしょう。
デメリット
- 内製の場合には、データ入力業務のためのリソースを社内で確保しなければなりません。上記で述べたように、人手や時間を大きく要する業務レベルの場合は、本来行うべき主業務を圧迫するといった影響が生じる場合もあります。
- 情報を管理し作業をするための環境作りも必要となります。新型コロナウイルス感染拡大の影響の最中、社員を集めて業務連携をさせる事が困難になっている状況も踏まえると、検討すべき要素が多岐に渡ることも容易に考えられます。
外注
メリット
- データ入力業務に自社のリソースを割く必要がないため、自社の限られた人材を新製品の企画・開発やマーケティング戦略の構築、営業活動などの本来行うべき業務に集中させることが可能です。
- 専門業者に委託すると、データ入力の結果の精度が高く、利用しやすいデータベースになることも期待できます。
デメリット
- 業務委託なので当然ですがコストがかかりますが、この点は先に述べた通り、内製化する場合と比較して安価に済む場合もあります。
- 突発的な作業や、急な変更が生じた場合、細かな要件定義や発注手続きが必要になる場合もあるので、即座の対応が難しくなる場合もあるでしょう。
- 個人情報を扱う業務の場合は、第三者委託の告知や、然るべき情報授受ルールを事前にしっかりと整備しておく必要があります。
OCRがデータ入力におすすめ
次に、データ入力の作業そのものについて見てみましょう。
入力作業には、人が自身の手で入力していく場合と、OCRを活用して自動的にデータ化していく方法があります。
手入力のリスク
従来行われてきたのは、人間の目視判断による手入力です。
くせの強い手書き文字の読み取りだけではなく、枠外に書き込まれたメモ、手書きの訂正、付せんメモの貼られた資料などに対しても、きめ細かな対応ができるのは人間が判断する手入力ならではの大きな利点といえるでしょう。
しかし、大量のデータを手入力で処理するとなると、膨大な手間と時間が必要になります。
また、熟練したデータ入力のプロであっても、人間である以上、入力ミスや入力漏れなどのヒューマンエラーを完全に避けることはできないでしょう。ベリファイチェックと言われる、入力結果を複数人の目で確認し入力精度を高めるという方法もありますが、その業務に取り掛かる作業者の分だけ、時間と人的コストを要することも認識しておかなくてはなりません。
どうしても多くの目視判断を必要とする場合以外は、手入力は決して有効な手段とは言えません。
OCR活用のメリット
近年、データ入力方法として脚光を浴びているのが OCR(光学文字認識)です。
OCRとは、紙文書をスキャナーなどで取り込み、中の文字をデータに変換する技術で、データ入力の自動化を図るものです。
以前は、OCRは読み取り精度が高くないというイメージがありましたが、現在はAIによる認識機能を組み込むことで、読み取り精度が大きく向上した AI-OCR も登場しており、手書き文字の帳票類やアンケートなどの読み取りも可能となっています。
大量の帳票や名刺などによる顧客リストの入力ならば、入力作業の工数削減が可能になるので、効率的にデータの電子化ができるOCRやAI-OCRを活用するとよいでしょう。
OCRの精度について詳しくはコチラ→「OCRの精度を上げて業務効率に役立てる方法」
まるごと電子化におまかせください
「まるごと電子化(プリドキュ)」は、文書管理のコンサルティングから、スキャニング、文書の保管あるいは廃棄、RPAを用いたデータの利活用までをまるごと提供するBPOサービスです。
テキストデータの抽出には読み取り精度の高いAI-OCRを利用することで高品質の成果物をご提供し、また、セキュリティの確保された環境で作業を行うので情報管理の観点からも安心してご利用頂けるサービスとなっています。
また、日常業務で使用中の文書や社外に持ち出すことのできない機密文書などのスキャニングに関しては、お客様のオフィスでスキャニング業務を実施する 出張サービス も提供しております。
内製におけるデータ入力の効率化を検討している際にも、AI-OCRやRPAの導入サービスを利用すると、スムーズな業務効率化が期待できます。データ入力にまつわる課題がある場合には「まるごと電子化ソリューション」の中から自社に必要なソリューションを探してみられてはいかがでしょうか。
データ入力はBPOで効率化を!
データ入力は企業に直接的な利益を生む業務ではありませんが、受発注業務や経理業務などの会社の基盤を支える基本となる重要な業務のひとつです。
データ入力業務は、OCRやアウトソーシングサービスを利用することで効率化することができます。もし、社内でデータを手入力するリソースが足りない場合には、OCRやBPOサービスの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
参考:
- スキャニング|サービス詳細|まるごと電子化
- AI-OCR|サービス詳細|まるごと電子化
- まるごと電子化(プリドキュ)サービス総合案内|お役立ち資料|まるごと電子化
- 名刺入力|シスプロデータプロ
- 【内製化のメリットとデメリット】業務改革やコスト削減方法を解説|JobQ
- データ入力の仕事は単純ではない?これだけのノウハウが詰まっている|NOC