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書類をスキャンして電子化ー電子化の流れと注意点を解説

大量の紙書類を使用している場合に、紙書類の整理や保管に悩んでいる企業は少なくありません。そのような企業におすすめする方法が、書類をスキャンして電子化することです。今回は、書類を電子化する方法や注意点についてご紹介します。

書類を電子化する方法

書類を電子化する場合、自社で行う方法とアウトソースする方法の2つがあります。

自社で行う場合のメリット・デメリット

複合機またはスキャナなどを導入し、自社で書類をスキャンして電子化する方法です。

メリット

機密性が高く、外部に持ち出すことができない書類も安心して電子化することができます。

デメリット

書類を電子化する際に、単純なスキャン作業だけではなく、ファイル名を付けてサーバーの決められた場所に保管するという作業も必要になります。したがって、書類量が多いと作業に膨大な時間がかかることになり、社内のリソースが足りず、電子化がなかなか進まない場合があります。

アウトソースする場合のメリット・デメリット

書類のスキャンからテキストデータやcsvデータの形にし、閲覧・検索しやすいようにデータフォーマットを整える工程までを専門業者にアウトソースする方法です。

メリット

  • 人員を割かずに書類の電子化ができる
    書類のスキャンには多くの工数がかかります。スキャン作業を業者にアウトソースすることで、社内の貴重なマンパワーを使うことなく書類を電子化することができます。
  • データの加工まで実施してもらえる
    電子化した書類を積極的に活用するためにはデータ加工してあることが望ましいです。しかし、データ加工についてもマンパワーを必要とするため、アウトソースした方が効率的な場合があります。

デメリット

  • 事前に費用対効果を検討する必要がある
    書類の量があまり多くない場合は、アウトソースすると費用対効果に見合わない可能性があります。電子化にとりかかる前に、現存の紙書類をスキャンする書類としない書類に仕分けし、自社でスキャンした場合とアウトソースした場合の費用対効果を見極める必要があります。
  • 機密性の高い書類の電子化を委託する場合には注意が必要
    機密性の高い書類の場合は、自社の環境でスキャン可能な出張スキャンサービスなど、セキュリティに信頼がおけるサービス会社を選択する必要があります。

アウトソースするかどうかを判断する際は、上記のようなメリット・デメリットを考慮し、自社にとって最も費用対効果が高くなる方法を選びましょう。

書類電子化のための準備作業

書類の電子化は次のような準備作業を行っておくと、円滑に進めることができます。

1.電子化する書類を選別する

全ての書類を電子化することは、費用も時間も膨大にかかるため現実的ではありません。まずは、電子化する書類の選別をします。電子化は、利用頻度が高く、素早く参照したい書類に限定して行うとよいでしょう。また、保存が不要な書類はあらかじめ処分しておくと、選別のための労力を軽減できます。

2.データの保管・運用方針を決める

データの保管方法や運用方針についても事前に決めておく必要があります。次のような項目について規定しておきましょう。

  • サイズ
    オフィスで使用する書類はA4サイズが扱いやすいため、A4サイズへの統一がおすすめです。A4以外のサイズの書類に関しては、A4サイズに変換するか、実寸で電子化するかについてあらかじめ決めておく必要があります。
  • 解像度
    解像度が高いほどきれいに保存ができますが、あまりに高い解像度ではファイルサイズが大きくなりすぎるうえに、スキャンにも時間がかかります。一般的な書類では200dpi、細かい文字や画像がある書類では300~400dpiを目安とするとよいでしょう。
  • ファイル形式
    データ量が少ないPDFで保存するか、JPEGやPNGなどの画像ファイルとして保存するかについても決めておく必要があります。
  • フォルダ構成
    データを保存するフォルダ構成についてもあらかじめ決めておく必要があります。この取り決めがあいまいだと検索性が悪くなってしまいます。
  • データベース化
    契約先や契約日など書類の属性データを入力することで、データベース化が可能になり、検索性が向上します。
  • OCR処理の有無
    スキャンした書類をテキストデータ化して活用したい場合にはOCR処理をする必要があります。

3.アウトソース先を探す

スキャンする書類と保管方法が決まると、スキャンしてデータ化する段階になります。アウトソースする場合には、信頼性の高い専門業者を探しておく必要があります。

書類を電子化する際の注意点

書類を電子化する際の注意点は、スキャンによる電子化データでの保存が認められない書類があることです。書類の電子化に関わる法律を確認しておきましょう。

電子帳簿保存法

電子帳簿保存法は、国税関係の書類に関して、電子保存できる書類や書類のスキャンの方法について定めた法律です。1998年に施行された際には、電子データとして作成された場合を対象としていましたが、2005年e-文書法の施行にともない電子帳簿保存法も改正され、紙書類をスキャナで取り込んで保存する「スキャナ保存制度」が整いました。2017年の改正では、仕様を満たしたスマートフォンなどのデジタルデバイスによる電子化保存も認められるようになりました。

ただし、仕訳帳や総勘定元帳などの「帳簿」、棚卸表や貸借対照表・損益計算書などの「計算、整理または決算関係書類」は電子化保存の対象外となっているため、注意が必要です。

電子化保存できる書類としては、以下のものがあります。

  • 契約書や領収書
  • 預かり証、小切手、預金通帳、約束手形、請求書、送り状、納品書、輸出証明書など
  • 見積書、注文書、契約の申込書、貨物受領証、検収書など

スキャンして保存する場合に「真実性」と「可視性」を確保するために、「重要書類」「一般書類」「過去分重要書類」の3つの区分で細かく要件が規定されていますので、詳しくは国税庁の適用要件を確認しましょう。

また、帳簿関係の書類は7年間保存するように定められているため、電子データに関しても7年間保存する必要があります。

e-文書法

e-文書法とは、「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」と「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」を総称した呼び方です。首相官邸ホームページによれば、e-文書法とは「民間事業者等に対して法令で課せられている書面(紙)による保存等に代わり、電磁的記録による保存等を行うことを容認する法律」とされています。つまり、電子帳簿保存法で認められている国税関係書類以外の書類に関して、電子保存の要件を定めた法律です。

保存が必要な書類のほぼすべてが対象といえますが、「緊急時にすぐに見読できないと困るもの」「免許証などの現物性が高いもの」「条約によって制限されているもの」は、対象外とされています。

具体的には、次のような書類の電子保存が容認されています。

  • 営業報告書
  • 財産目録
  • 事業報告書
  • 付属明細書
  • 各種の会員名簿
  • 各種の規約や定款
  • 資産や負債の状況に関する書類
  • 社債原簿や社債権者集会議事録
  • 総会議事録や取締役会議事録

「電子保存」と「電子化保存」

電子保存できる書類のなかには、一からパソコンで作成したものだけが電子保存できるものと、既に紙で作成されているものをスキャンした電子化保存が認められているものがあります。

上述のように、仕訳帳、現金出納帳、総勘定元帳などの帳簿関係の書類や、貸借対照表や損益計算書などの決算関係の書類は電子化保存が認められていません。これらの書類を電子化する場合は、一からパソコンで作成して電子保存する方式に切り替える必要があります。

書類のスキャンはBPOがおすすめ

書類の電子化は、ただスキャンをして終わりということではありません。書類を適切に運用・管理し、電子化データを活用するためには、ファイル名やフォルダ構成などの運用ルールを厳格に定める必要があります。書類の量が多い場合、自社内でのスキャン作業や、それに続くデータ加工などを行うことは難しいことが多いでしょう。社内のリソース確保が難しい場合は、アウトソース(BPO)を検討することをおすすめします。

書類電子化のアウトソース例

書類電子化のアウトソースの例として、「まるごと電子化(プリドキュ)サービス」をご紹介します。

「まるごと電子化(プリドキュ)」とは

「まるごと電子化(プリドキュ)」は、紙書類からの文字データ抽出や活用に関するBPOサービスです。さまざまな企業の印刷業務を請け負うなかで蓄積したノウハウをもとに、書類のスキャンから保管・廃棄、さらにAI-OCRやRPAを活用した業務効率化ソリューションまで一括して引き受けます。

書類を電子化すると業務の自動化にも活用できる

紙媒体の書類をスキャンして電子化すると、保管場所の節約になるだけでなく、テキストデータ化することで業務の自動化に活用できる可能性が広がります。見積書や注文書を電子化すると、受発注業務の効率化に利用することもできます。業務の自動化に必要なデータエントリー、業務内容の分析、AI-OCR、RPAに関しても「まるごと電子化」では一貫した支援サービスを提供しています。

書類を適切にスキャンして管理しよう

昨今では業務効率化が注目されるようになり、書類を電子化して、さらにAIやRPAなどの自動化に活用しようとする動きが増えています。ただし、書類の電子化といっても、書類の種類や量によって、方法が異なってきます。それぞれにあった適切な方法で書類を電子化し、業務効率化に役立てましょう。

 

参考:

業務効率化・働き方改革のお役立ち資料

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